KARATZの宝石が
買付け~出品されるまでの道のり

世界各国で掘りおこされた宝石は、加熱処理や研磨など様々な過程を経て市場に出回ります。
その過程の中で稀に、異なる宝石やガラスなどが混ざり込んでしまうことがあります。
また、故意的に別の宝石が高価な宝石と偽られ販売されるケースもあります。

そのためカラッツでは、買付け時と買付け後、必ず鑑別し、買付けた宝石であることを確かめてから 販売するようにしています。
カラッツの宝石が買付けから出品されるまでに辿る道のりをご紹介しましょう。

買付けPurchase

宝石鑑定士の資格をもつバイヤーが、一石一石簡易鑑別をしながら石を選定します。

〇簡易鑑別で使用する器具と特徴

10倍ルーペ

10倍ルーペで宝石の表面にキズや欠けがないか、外観を損ねるようなインクルージョン(内包物)が入っていないか、合成石やガラス、価値を下げる処理が施されている宝石がもつ特徴が見られないかなどをチェックします。

二色鏡

多色性の強さや色などをチェックするのに使用します。多色性の有無や色から表記されている宝石名と違いがないかも確認します。

チェルシーカラーフィルター

深いレッドとイエローグリーンの波長を透過させるカラーフィルターで、主に同じ色の石を区別するために使います。
元々エメラルドを見分けるために開発された器具で、一般的に緑色、赤色、青色の宝石に使います。

ペンライト

スター効果やキャッツアイ効果、遊色効果など、光学効果をもつ宝石の場合、白色系のペンライトを使い、その出方や強さなどを見ます。
変色効果(カラーチェンジ効果)のある宝石は、白色系のペンライトとオレンジ系のペンライトを交互に照らし、色の変化や強さを見ます。
光を照らすことで雰囲気が変わったり、その宝石の特徴や魅力を引き出す場合もあるため、そういった確認もあわせて行います。

ブラックライト

蛍光性の有無や強弱、色などを確認します。蛍光性の有無や色から表記されている宝石名が正しいかなどもチェックします。

鑑別Appraisal

帰社後、幾つかの専門機材を使ってより詳しい検査をします。

〇鑑別で使用する機材と特徴

顕微鏡

ルーペでは確認しきれない、より細かな特徴を見るために使用します。産地や処理の有無に関わるような特徴が見られる場合もあります。

屈折計

光が内部を通過する時に屈折する角度(屈折率)は宝石によって異なります。屈折計で屈折率を特定し、買付け時に聞いた宝石であることを確認します。

偏光器

偏光性や干渉像の観察に使用します。偏光性から単屈折性か複屈折性か多結晶質なのかを、干渉像で特徴的な模様が見られるかどうかなどを確認します。その宝石が持つ特徴と違いがないかをチェックします。

紫外線蛍光検査器

ブラックライト照射よりもより詳しく検査するため、この機械を使って、宝石に紫外線短波と長波を当て、蛍光性や色をチェックします。

フーリエ変換型赤外分光光度計(FT-IR)

赤外吸収スペクトルを調べるために使用します。宝石に赤外線を照射し、その振動の変化をグラフにすることで現れる、特有の波形を見ます。買付け時に聞いた宝石名と特徴に差異がないかを確認します。

第三者機関での鑑別Appraisal in Third-party organization

ここまでの鑑別で、表記と異なる宝石である疑いを持ったり、より精密な鑑別機材がないと特定や処理の看破が難しい宝石、色範囲が厳しかったり、色が価値に影響を与えるような宝石については、第三者機関に鑑別に出し、鑑別書を取ります。
※ロットで仕入れたものや同じ原石から採ったとされる宝石などは、全石ではなく、何石かをピックアップして検査することもあります。

撮影Photograph

鑑別が終わったら、商品詳細をサイトに登録し、撮影に入ります。

一つの宝石を背景の違い、ライトの有無、全体が分かるものと特徴が分かるもの、サイズ感が分かるものなど角度やシチュエーションを変えて撮影します。
多くの写真を撮影することで、お手元に届いた時の実物とイメージに差異が極力少なく感じられるよう努めています。
カメラマンは全員、自身も宝石コレクターであるスタッフ。その宝石の魅力が最大限に伝わる角度や表情を探しながら一つ一つ丁寧に撮影しています。
好みの宝石はつい撮影枚数が増えてしまうこともあるようですよ。

出品Exhibit

登録したページに撮影画像をアップし、出品準備完了です。
商品が購入されたら、一つ一つ丁寧に梱包し、品質保証書とともにお客さまへお届けします。

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